甲乙共に右交手式より、甲は左手掌を右にもってゆき、乙の右手を挑ねて開かせ、掌
心を外に向け、顔の右側に置き、同時に、右手仰掌を下に向けて俯掌とし、乙の右腰跨 を劈切する(図,27)。
乙は左手を下からすばやく穿出し、甲の右腕の内側を左に向けて上挑し、(右手で)甲
の右腕部を切り、同時に右手を仰掌とし、虎口をもって、甲の喉部を押さえる(図,28)。
動作、第四路三式に同じ。即ち甲は左掌を用い(虎口を前に向ける)、右に向かって乙
の前腕を推開する(図,25)。
動作、第四路四式に同じ。即ち乙は甲が左掌で推そうとしてきたときに、すぐに左掌を
用いて上から右、右から下、下から左へと甲の左掌をたくし上げるようにして開き、同時 に打ちはらう(図,25)。
動作、第四路五式に同じ。即ち甲乙双方均しく左足を進めて、左穿掌をおこない、双方
の背中が互いに密着して擦れ合うようにして通り過ぎ(図,26)、然る後に回身して右足 を退き、左掌を出し、右交手式となる(図,26・10)。
要点・・・(1)甲の外に挑ね上げる動作は、大きくなってはならず、胸部があいてしまわ
ないようにする。これは、乙の腕を挑開する動作の基準である。左手で腕を切って、右手 で下に推す(按)動作は、身体の重心を勢に順せてやや下に降ろし、脇を以って発勁す る。
(2)乙は身体をやや後ろに坐し、甲の掌を閃開(素早く避ける)し、掌を挑喉を押さえ
る。これらの動作は、協調一致させなければならない。
その他の要点は、第四路の三〜五式に同じ。
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